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JBC2022プレイバック「生産者インタビュー」掲載

 11月3日(木)、門別競馬場では第3回JBC2歳優駿(JpnⅢ)が開催されました。昨年に引き続き、当日の生産者にスポットをあてた企画として、「生産者インタビュー」を掲載します。
 各競走の優勝馬生産者に牧場にいたときのエピソードなど伺いましたので、ぜひチェックしてみて下さい。


第9競走 第3回JBC2歳優駿 優勝馬 ゴライコウ号
生産者 坂本 智広 氏




各競走の優勝コメント
第1競走 今年のJBCは岩手と共に特別
優勝馬 キックザファースト号
生産者 田中スタッド 田中 駿 氏
レースはインターネット中継で見ていました。2着が続いていたので、今回は勝つことができてほっとしました。鞍上の石川倭騎手と同じように、ホッカイドウ競馬シーズン終了後は佐賀競馬に向かうようですが、この調子で勝ち星を積めたらと思います。
この馬は母イッツマイタイムの初子で、生まれ落ちは小さかったのですが、競走馬としてはだいぶ大きくなりましたね。扱いやすい馬で、順調に育ちました。半弟となる当歳には父シャンハイボビーの牡馬がいます。こちらも楽しみな馬で、来年のセール上場を予定しています。

第2競走 軽種馬生産振興会と共に走る特別 
優勝馬 カプアーノ号
生産者 上水牧場 上水 明 氏
コロナ禍前は門別競馬場へ生産馬の応援によく行っていましたが、最近はインターネット中継で応援しています。カプアーノはずっとダ1200m戦を使っていたのですが、レースで難しいところがあり、今回は調教師と相談して距離を延ばしてみました。その作戦がうまくいきましたね。今後は南関東に移籍予定で、また好勝負して欲しいと思います。
母馬のクイーンオブナプレスはランカシャーオークス(G2)3着などの実績が魅力で購入しました。牧場にはカプアーノの全弟(当歳、父コパノリッキー)がいます。馬格があり、こちらも楽しみな馬です。

第3競走 軽種馬農協と共に走る特別
優勝馬 ヒメカグラ号
生産者 長浜忠牧場 長濱 智美 氏
インターネット中継で応援していました。牧場にいた頃から人の後ろをついて歩くような子だったので、レースで馬の前に出られるか心配していたのですが、今回のレースで先頭に立ってくれて、泣きそうになりました。とにかく無事に走ってくれて良かったです。
この馬の母ステラシスネも牧場生産馬でした。デビュー戦で大ケガをしてしまい、何とかゴールはしたのですが、厩舎へ帰る途中で動けなくなりました。生命の危機がありましたが、一年以上治療をして、繁殖牝馬として牧場に帰ることができました。治療の時は受け入れてくれた牧場の方が、馬房の近くに馬を監視できる部屋を作り、この馬を看病してくれました。支えてくれた馬主さんや牧場の皆さんのおかげです。

第4競走 北海道馬主会と共に走る特別
優勝馬 ブルーディザイア号
生産者 ダーレー・ジャパン・ファーム 三宅 公彦 氏
この馬は足元が弱くてデビューが遅くなりましたが、今回のような強い勝ち方をしてくれると苦労が報われる思いです。活躍馬が多く出ている血統なのでこれからの走りに期待したいです。

第5競走 馬主協会と共に走る特別
優勝馬 ニシノアヤカマル号 
生産者 折手牧場 折手 裕一 氏
レースはインターネット中継で見ていました。人気に応えて勝ってくれましたね。馬主さんも喜んでいました。これで2連勝となりましたし、能力が開花してきた印象です。この馬がデビューした中央競馬に戻る可能性もあると思いますが、また強い走りを期待したいです。
JBCデーの生産牧場賞については、初めて知りました。大変嬉しいです。今後も継続や拡大を目指していただき、地方競馬や馬産地の活性化につなげて欲しいです。

第6競走 日本軽種馬協会と共に走る特別
優勝馬 シャイニーセンス号
生産者 雅牧場 清水 哲朗 氏
競馬場へは誰も行けなかったのですが、インターネット中継で応援していました。2勝目を挙げることができて嬉しいです。初勝利も小野楓馬騎手で、手が合っていますね。今回はダ1200m戦でしたが、この馬の父はラブリーデイですから、距離が延びても適性はあると思っています。
牧場時代は順調に育ちました。この馬の母ブライティアセンス、祖母ブライティアパルス、ともに小林昌志オーナーの馬ですから、オーナーにとっても思い入れ深い血統です。初子ですが500kg近い馬体重になりましたね。2歳秋となって体が増えて、成長を感じます。
JBCは賞金も高く、毎年盛り上がりを見せていますね。門別競馬場での生産牧場賞も素晴らしい試みだと思います。

第7競走 BTCと共に走る特別
優勝馬 メンコイモモチャン号 
生産者 ヤナガワ牧場 梁川 正普 氏
当日は盛岡競馬場で生産馬メンコイボクチャンのレース(ジュニアグランプリ)を観戦していまして、メンコイモモチャンのレースはインターネット中継で見ていました。メンコイモモチャンはデビュー当初こそ苦戦していましたが、最近ではレースぶりが安定し、上位争いできるようになりましたね。デビューは3歳5月と遅かったのですが、力をつけています。今後もケガをしないように、順調な競走生活を送って欲しいです。
JBCは“生産者の祭典”でもありますから、こうした生産牧場賞は長く続けて欲しいと思います。

第8競走 JBC協会と共に走る特別
優勝馬 ニシノコチ号 
生産者 日進牧場 谷川 彰久 氏
インターネット中継で応援していました。ホッカイドウ競馬転入後はずっと連対していまして、門別の水が合うようですね。今回も強い競馬で驚いています。馬がしっかりしてきた印象です。今後中央競馬に戻っても、好勝負して欲しいと思います。
牧場にいた頃から馬格があり、大きな馬でしたね。牝馬ながら500g近い体つきになりました。母ニシノミナミカゼは手のかからない馬で、今年はダノンプレミアムを種付けしました。
JBCデーの生産牧場賞は生産者にとって励みになりますし、大変素晴らしい試みだと思います。多くの主催者に注目して欲しいですね。

第10競走 来年のJBCは大井と共に特別
優勝馬 ドリームルーチェ号 
生産者 石川牧場 石川 智寿 氏
インターネット中継で応援していました。人気はありませんでしたが、近走2着や3着がありましたから、このレースも期待を持っていました。馬自身、力をつけていますね。
牧場時代は大人しくて、素直な馬でした。当歳~1歳秋まで元気に過ごしました。これからも無事に走ってきて欲しいと思います。
JBCデーの生産牧場賞については、この機会に初めて知りました。魅力ある取り組みで、励みになります。

第11競走 JBCデーはSPAT4で!特別
優勝馬 コンピエーニュ号 
生産者 サンシャイン牧場 堀田 卓也 氏
仕事のため現地で見ていました。惜しいレースが続いていましたが、桑村真明騎手がこれまでの敗戦を生かして、上手に乗ってくれましたね。今年のホッカイドウ競馬のシーズンはC3・C4クラスからスタートして、今回で5勝目となりました。このレースはB1の馬も走るレースですから、驚くほど力をつけていますね。南関東へ移籍する条件もクリアできたので嬉しいです。もともと弱いところがあった馬で、これからトモが良くなってくればもっと強くなると思います。血統的にも晩成タイプです。
生産牧場賞があるのは知らなくて、とても嬉しいです。馬が頑張ってくれたおかげでこのような賞金が入って、励みになります。

第12競走 門別でお得なSPAT4特別
優勝馬 ジランドール号 
生産者 チャンピオンズファーム 菅原 通次 氏
コロナ禍前はよく門別競馬場へ応援に行っていましたが、今回はインターネット中継で応援していました。中央競馬時代からジランドールを所有していただいているオーナーに感謝の気持ちでいっぱいです。
JBCデーの生産牧場賞は牧場皆の励みになり、大変嬉しいです。こうした取り組みは地方競馬で走ることの魅力にもつながりますし、更に機会を増やしていただけると、地方競馬や馬産地が盛り上がりますね。

取材協力:フリーライター 中地 広大 氏