ホッカイドウ競馬 冬だより Part1
本年の競馬開催が終了して、半月以上経過しましたが、ホッカイドウ競馬では来年デビュー予定の1歳馬326頭が門別競馬場に入厩(2009年12月9日現在)し、デビューに向けて馴致調教が行われています。
競走馬は、一般的に当歳の秋に離乳してから1歳の秋までの間、それぞれ生産牧場などで基礎体力の向上を目的とした中期育成が行われた後、競馬場や育成牧場などで競走馬になるための訓練としての後期育成が行われます。後期育成では、ハミや鞍の装着、調馬索(ロープ)でのトレーニングから始まり、人が馬に跨る訓練や他馬と合流しての騎乗などを無事にこなしてから調教用のコースに入り本格的なトレーニングが行われます。成長過程の早い競走馬は、もうすでに馬場内でトレーニングされていますが、入厩している1歳馬の多くは厩舎内などで後期育成が行われています。
まずは、厩舎内のサンシャインパドックで撮影した競走馬の様子(写真1)。鞍を装着するために必要な腹帯をしめた状況で放牧し、慣れされることを目的としたトレーニングです。
次にハミに長い手綱(調馬索)をつけての訓練(通称:ブレーキング)の様子(写真2)。ブレーキングとは、主に騎乗することなくハミ受けを教える目的と長い手綱が競走馬のお尻などに当たるのを慣れされることなど教える作業を指します。まず初めに厩舎内などでブレーキングが行われ、経過を見て次に馬道などでブレーキングが行われます。
写真3は、馬道内でのブレーキングの写真ですが、ちょっと変わった工夫がされていました。前方の3本の木をジグザグにスラロームしながらブレーキングしています。本来は、コーンなどを置いて行われるのが一般的なのですが、自然の環境をうまく利用したトレーニング方法です。
次回は、騎乗に至るまでの経緯についてレポートしますので、お楽しみに!
写真1:腹帯をつけて放牧中の競走馬
写真2:厩舎内でブレーキング中の競走馬
写真3:トレセン内でブレーキングの競走馬